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2006年5月17日 (水)

盛岡へ(2)

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盛岡へ来たのは、「じゃじゃ麺」を食べることだけが目的ではない。岩手県民会館中ホールでの藤原真理チェロ・リサイタルを聴くためなのだ(ピアノ:倉戸テル)。
藤原さんのチェロを生で聴くのは、とても久しぶりだと思う。それに、全国各地で開いている今夕のようなプログラムで聴くのは初めてだった。

とても「まっすぐ」という印象が残る。この場合の「まっすぐ」は融通がきかないといったような「硬さ」ではない。強く(音量が、ではない)しなやかな音なのだが、音の生まれるところ、つまりそれは藤原さんの身体の中だと思うが、そこから「まっすぐに」伸びてきて私たちの耳に心に届くということだ。その通り道は潔癖で、途中で邪魔なケレン味が加わったりすることはない。だから、品格がある。そしてそれは、演奏されるのがどんな曲であろうと変わることがない。はじめにバッハ「無伴奏チェロ組曲第2番」から3曲が弾かれ、次がいきなり久石譲「となりのトトロ」の曲。ところが、この繋がりに違和感が生じない。なぜだろうと考えているうちに、これを「まっすぐ」という言葉で表現してみたくなった。だが、すべてが「まっすぐ」で、同じような密度を持っていたら、聴いているうちにきっと飽きてくるだろう。だが、決してそんなことはない。バッハはバッハにふさわしく、「トトロ」は「トトロ」にふさわしく、その曲にとっての最適な密度が与えられているからだろうと思う。
前半は小品が並び、後半はショパンの「チェロ・ソナタ」。ここにいるのは、誤解を招くほどに甘美な味わいを持つタイプのショパンではない。華やかさはあるが華麗であること自体が光を放つのではなく、晦渋で思い詰めた音楽。マズルカをもっともっと抽象的にしたらここに至ることになるのか。若き晩年とはこのようなことなのだろうか。通俗的に知られているピアノ作品で見せる顔はショパンの一面でしかないことを証言し、大きく波打ちながら虚無へ向かって流れていくかのようなこの作品の演奏は、今夕の白眉だった。
どの曲も、ピアノがナイス・アシスト!大学での同僚にして友人であるピアニスト・倉戸さんは、藤原さんの演奏パートナーとして頻繁に舞台に立っている。若い倉戸さんにとって、藤原さんと演奏し続けていることは大きな財産となるだろう。

アンコールは、ヘンデル「ラルゴ」とシューマン「トロイメライ」。そして、最後に藤原さんが一人で出て、ソロで「星めぐりの歌」を弾き始めた。ため息、あるいは声にならぬ歓声のようなどよめきとともに大きな拍手が起こる。宮澤賢治ゆかりの岩手でこの曲を聴くのは感慨深い。

プログラム:
バッハ「無伴奏チェロ組曲第2番」~前奏曲、サラバンド、ジーグ
久石譲「となりのトトロ」~風のとおり道
エルガー「愛の挨拶」
フォーレ「シシリアーノ」「ノクターン」
サン=サーンス「白鳥」
バルトーク「ルーマニア民族舞曲」
ショパン「チェロ・ソナタ」

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大学院生こずゅさんとごんたろうが聴きにきていたので、楽屋でセルフタイマー撮影。藤原さんは、この間、ロビーでCDを買ってくれた人たちにサインをしている。

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コメント

ショパンねぇ・・・・良い曲だし大好きなんだけど、
技術だけではなくて、いろんな面で難しいです。

遠いところコンサートにいらしていただき、
こずゅさん、ごんたろうさんともども、本当に有り難うございました。
友人や学生さん達に演奏を聴いていただけるというのは、
少し緊張もしますが、とても嬉しい事なのです。

演奏会では、とっても幸せな時間を過ごさせていただきました。
どうもありがとうございました。また聴きに行きたいです。

この日は私ちょっとテンション上がりすぎて、楽屋で大はしゃぎした上、帰りの電車の中でもこずゅさんに意味もなくニヘニヘ笑いかけてしまって…。ご迷惑おかけしました…。

Tルせんせ、演奏会おつかれさまでした!
聴きにいけて本当に良かったです。(←日本語が変かも。。)たくさん学びました。ま、ごんたろーさんは・・・

小遠足みたいで楽しかったですね。コンサートはもちろん良かったけれど、帰りの道中も。今回は会場で合流だったけど、今度はみんなで一緒にでかけるか。花巻も一般公演があったら行きたいなぁ・・・。
ごんたろがニヘニヘ笑っているのはいつものことだから、全然問題ないよ。

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