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2006年5月 4日 (木)

木之下さんの写真展

0504

大阪から来ていたNzmiさんと昼食をとったあと、ひとりで銀座を歩いていたら、木之下晃さんの写真展のポスターが目に留まった。銀座四丁目角の和光6階のホール。

木之下晃 写真展 Dear Maestros ―写真と自筆が語る世界の音楽家たち― 2006年5月2日(火)~9日(火) 和光ホール 10:30~6:00(最終日は5:00まで) 5月7日(日)休業 http://www.wako.co.jp/hall/0605/hall1.htm

会場に上がってみると、木之下さんがいらして「・・・ありゃ~、久しぶり~!」と迎えてくださった。
実は木之下さんには、私が作曲家として東京デビューした時に写真を撮っていただいている。1976年3月1日「高橋アキの夕べ~六人の若い作曲家のピアノへの捧げもの」、ピアノの前に座ったアキさんを中心に当日作品を披露した六人の「若い作曲家」が並び、私は一番左端に写っているが、一番右にいるのが当時芸大大学院生だった坂本龍一で、そのためにこれはとても有名な写真になった。その後も、雑誌に記事を書いていただいたり、私のオペラの舞台を撮っていただいたりで、最初にお会いしてからもう30年も経っているのである。「どう?(最近、曲)書いてる?」と言われ、「木之下さんに撮ってもらえるような曲書いてないんですよねぇ・・・」とか答えたら笑いながら突っつかれた。

そんなふうで、気さくなお人柄だからついタメ口みたいな話し方をしてしまったりするが、とんでもないことだ。世界のキノシタなのである。カラヤン、ホロヴィッツ、ベーム、クライバーをはじめとして世界の名だたる音楽家から、演奏中の写真撮影を許されてきたというだけでも大変なこと。そして今回の展示写真は、被写体となったマエストロたちがサインや木之下さんへの謝辞を書き込んでいるものばかりだが、実直な、情熱的な、あるいはユーモラスなサインやコメントにマエストロたちの人柄があらわれていて、とてもおもしろい。特殊奏法の記号を五線とともに書き込んでいるペンデレツキや、真剣な表情でピアノにプリペアドしているジョン・ケージ、弓をひいて矢を放とうとしているかのようなリッカルド・ムーティ、左手の握りこぶしが口の前に来た一瞬を捉えた写真に「私はとてもお腹が減っていたのです」とコメントしているサイモン・ラトルなどなど。
今回の展示では出ていないが、出番前の老メニューヒンが奥様に髪を直してもらっている写真は木之下さんの傑作のひとつで、「音楽家のオフステージ」(東京書籍)という楽しい写真集の表紙を飾っている。

それにしても、指揮者たちはみな、獲物を捕らえる直前という表情のように見えるのがおもしろい。この一瞬、彼らは猟人の目をしている。そして、ピアニストや声楽家はまったく違っていて、見えない何者かと対峙しているかのような表情だ。いずれにしても、二度と再現できない美しい瞬間を記録したたくさんの作品は貴重だし、とても楽しい。

たまたま通りがかって写真展を拝見し、木之下さんに久しぶりにお会いできたのもご縁と思い、「マエストロ 木之下晃作品集」(小学館)を買い求めサインしていただいた。240ページあまりのこの大部の写真集は、彼のお仕事の精華である。
会場から降りるエレベーターで一緒になった西洋のご婦人が、「すてきでしたね、この写真家は有名なのですか」という意味のことを話しかけてきたので、「はい、有名な方です。とてもハッピィな時間を過ごせました」と答えたら、彼女もにっこりと頷いた。

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