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2006年6月 8日 (木)

敗戦から戦後へ

現代芸術論第8回

1944(昭和19年)に作曲された守田正義「バラード」と深井史郎「三つの歌~戦死せる彼等のために」は、ともに同年12月に初演される予定だったのが、当日空襲警報が発令されたため演奏会が中止となり、初演は「戦後」にずれ込んだ。また、安部幸明「クラリネット五重奏曲」は1943(昭和18)年の作だが、初演されたのは「戦後」だった。

守田正義は、プロレタリア音楽運動の担い手として知られているが、ピアノ曲「バラード」は、そういったイメージとは少し違っている。「プロレタリア音楽」が何を意味するかを明らかにしないといけないだろうが、少なくともこの「バラード」は、ショパンから始まる同名の曲の歴史を受け継いだ音楽で、その根ざすところは内面的であり、体制に対してプロテストするといった表情よりも、むしろロマンティックな思索の記録のように思える。

深井史郎の歌曲「三つの歌~戦死せる彼等のために」は、副題が示すように戦死した者たちへの哀悼の曲である。死は美化されることなく、ごく普通の生活者の視線で、残された者の悲しみを描く。戦死をテーマにしながら、軍歌でもなく戦意高揚歌でもないこのような芸術的歌曲が、戦局真っ只中の時期に作曲されていたことは驚きだ。深井史郎の現実認識の確かさを示したものと言っても過言ではないだろう。

安部幸明「クラリネット五重奏曲」は、浮世離れしていると言えばそれまでだが、率直でけれん味のない清潔な音楽。昭和18年に書かれたということは、知らされなければ想像できないに違いない。しかし、このようなのびのびした音楽がこの年代に書かれていたことを知って、何かほっとする。

指揮者として知られる山田一雄の組詩「祖師ケ谷より」は、何よりも作曲者自身の言葉が、この作品を作ろうとした気分を示している。「その八月といえば日本じゅうの誰もがおなじこと、このわたしにもどうにもならない虚無が宿っておりました・・・」そんな時に、深尾須磨子の詩が山田一雄の作曲家心を揺さぶった。「小さな小さな地球の襞/私は祖師ケ谷をつまみあげる/そして裏返したり/はたいたり/蛇や蜥蜴を追いだしたりして/やがて私はもとどおり/盆景をならべる」「祖師ケ谷」という足元の土地、その自然、そこに住まう人々を見つめ、美しい盆景を描くこと、それこそが戦争からの解放感を歌うことだった。

伊福部昭「土俗的三連画」は1937(昭和12)年の作品だから、この回のテーマにはそぐわない。だが、昭和20年8月28日に、敗戦後初めて放送された管弦楽曲の一つがこの作品だったということから取り上げることにした。敗戦直後の人々にとって、この作品はどんなふうに聴こえたのだろう。古風とモダン、懐旧と未来、スケールの大きさと音色の繊細さ、民衆的であり尚且つ孤高・・・相反する(かに思える)これらの概念の両方が伊福部昭の音楽にはある。そんなアンビヴァレンスな魅力が再発見されて、近年若い人たちの間に大ブレイクを引き起こした。作曲家として最高に幸福な晩年だっただろうと思う。

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コメント

山田一雄の組詩「祖師ケ谷より」の
♪小さな小さな
ってところが頭から離れません。(笑
インパクトありました~。

わかるわかる!♪小さな小さな・・・あれ、耳につくよね。ヤマカズ先生がこんなステキな作曲家でもあったことを、私も最近知りました。

「祖師ケ谷」の歌詞を聴いた時、私はなんだか感動してしまいました!!え~!つまみあげるの?!裏返すの?!ってかんじで。深尾さんは絶対、超おもしろい人だったと思います。
久しぶりにこのブログを見たら、えさのやりかたシリーズになってて、思わずふきだしてしまいました^^;現代芸術論のほかに、「えさのやりかた」も開講できそうですね~☆

戦火で疲弊した土地を、つまみあげて裏返して、悪いものを追い払って、もとどおり並べ直してみたら、何て美しい風景、何て清々しい解放感だろう・・・。「祖師ケ谷より」の詩は、そんなふうに読むこともできますよね。深尾須磨子の詩は、橋本國彦の歌曲「班猫」「黴」などでも聴きましたが、いずれもファンタジックでありながら、不思議にリアルな実感が感じられるように思います。

「えさのやり方」の講座?・・・う~ん、カモメとポニー以外には話せることはないぞ?あとは、し~ちゃんぐーちゃんへの食事の与え方とか?(爆)

えさくださ~い(’O’)/昨日今日とケーキ三昧だったので、ケーキはいらないです。チョコの塊がいいです。それかわたあめ。これなら何個でもいけます☆貝に挟まれないように注意して与えてください。

どういう食生活してるんだよ・・・(ーー;)

だって甘いものないと生きていけません。なぜ七夕が好きかといえば、わたあめを売ってるから。(そんなこと誰も聞いてない・・・)昔はもうちょっと安かったのに、最近は二袋買うだけで1,000円なんですよ~(ランチ食べれちゃいますよ/涙)でもこればっかりははずせません☆☆先生だって、昔はきっと食べたんでしょ??

あぁ・・・最近のお祭りの屋台店は、何でも1,000円くらいの値段つけてるよね。高くて呆れちゃったことがありました。わたあめ?そりゃ食べたと思うけど、あんまりよく覚えていないな。わざわざ七夕の街中の、ものすごい人ごみの中へ出かけてわたあめ買うの?

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