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2007年3月 6日 (火)

ウーパールーパー

3日ほど前、差し歯が取れた。

仕方がないので、いつもの歯科医院に行く。この歯科は、私が大学院生だった頃先輩の紹介で行って以来、お世話になっている。

W先生は団塊の世代か、もう少し上か。「すごく要領のいい歯医者さんだよ」という先輩の言葉どおり、その仕事ぶりはいつも実に手早くて、型を取るような時でも、ぐわしっ!と型をはめ込んだら、はい、しばらく動かないで~・・・うん、いいね、じゃまた来週!・・・という具合。無駄なおしゃべりはしないし、余計な治療もしない。

いつ行っても、他に患者が待っていることはほとんどない。診療が済むと、さっさと別室に行ってしまう。まるで、仕事は一刻でも早く終わらせてしまって、あとは好きなことをするのだとでも言いたげだ。以前は、たった今までタバコ吸ってたよという匂いを漂わせて診療台の横に立ったこともある。

そんな歯医者で大丈夫か?と思うのだが腕は確かなようで、私は子どもの時から歯には苦労させられてきたが、この歯科に行くようになってからは、明らかに歯の悪化するスピードが落ちた。いくつかの学校の校医でもあるようだし、この医院も知る限り30年近く続いているのだから、名医なのだろう。たぶん。

そして今日も。

「しばらくでした、どうしました?」

「差し歯が抜けました」

「そう。うん・・・どうやってくっつけるかな・・・スーパーボンド用意して!」

この先生でなければ気にもならないかも知れないが、いくらスーパーがついていても、ボンドというネーミングはいただけないなぁ。口の中に白い液体がはみ出しそうで、そんなものでくっつくのか?と疑いたくなる。

「えっと、他に気になるところは・・・ないね?」

「あひ」

気になるところはないから良いようなものだが、口を開けさせながら訊くなよ。

「歯並びっていうのはね、変わっていくんだよ。だから、噛み合わせが変わって摩擦が加わるから(差し歯が)取れたんだ。理由があるんだね。ちょっと当たるみたいだから、少し削っておこう」

「あひ」

ガリガリガリガリガリ・・・・うん、よし・・・・カラカラカラ・・・ありゃりゃ、拾って!(と、助手さんに指示する)・・・ちょっとぉ!人の歯を落とさないでよ!

かくして10分も経たないうちに、差し歯は無事私の口中に納まった。2日前、抜けた歯を失くしそうになったところを救ってくれたのはテルせんせだった。テルせんせ、ありがとう。

ところで、このW先生、若い頃にはジャズバンドだかカントリーバンドだかをやっていたらしい。待合室に古い写真が飾ってある。きっとイカレた若者だったのだろう。

だが、ジャズだかカントリーだかの火は若さとともに燃え尽きたのだろうか、歳をとるごとに、もっと内向的で、かつ現実的な趣味が先生を虜にしたようだった。

ある時、観葉植物が増えたなと思っていると、3台あった診療台のひとつが取り払われて、巨大な鉢植えの植物がいくつも持ち込まれた。診察室は、ジャングルのように植物で覆われた。

同時に、あちらこちらに水槽がおかれ、その中には熱帯魚のみならず、カメだのアフリカツメガエルだのがうごめくようになった。

Photo_22 水底にいる白いトカゲのような生きものは、ウーパールーパーである。この歯科に来たのは2年ぶりくらいになるけれど、以前よりもだいぶ大きくなったように見える。

ウーパールーパー、またの名アホロートルは、メキシコあたりに分布していて四つ足。形状としては大きなトカゲ、小さなサンショウウオである。和名はメキシコサンショウウオ。正面から見ると愛嬌のある顔をしているので、マスコミでも話題になったことがある。時々思い出したように、のそのそと動く。10年~15年も生きるらしい。

ずっと前からいますよね?という私の問いに、治療代を計算しながら助手さんは言う。「えぇ、この子は長いですね、元気です」

そうか、元気なのは結構なことだ。ただ残念なことに、私にはこの子は、ポカンと口を開け水底でボーっとしているだけにしか見えないから、元気かどうかよくわからないのだ。

はいずり回り系の同居人たちが増えた頃には、先生は以前より老け、鼻の下のヒゲも何やら怪しげな貫禄を放つようになった。同居人たちにエサをやるのは彼の仕事なのだろうか。アフリカツメガエルやウーパールーパーたちには名前がついているのだろうか。どんな顔をして夜行性の同居人たちの名前を呼び、どんな会話を交わしているのだろうか。

神秘的な彼のことを、私はひそかに「カエル医者」と呼んでいる。

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コメント

はははははははははははははは~!!!最初から最後まで大爆笑でした。
先生はどうしてスーパーボンドって聞いて笑わなかったんですか?!わたしだったら絶対爆笑だったはず。。。
「ウーパールーパー」ってウンパルンパのことだと思っちゃった・・・(涙)。おもしろかったな・・・。ぐふふ。

笑ってくれてありがと。どうしてスーパーボンドで笑わなかったかって?だって口を開けさせられていたんだもの。「うーあーおんろ~」としか発音できない状態でさ。
あ、笑ってくれるのは嬉しいけど、し~ちゃんは「3日ほど前、差し歯が取れた。」ってとこから笑ってそうだな。そこは笑わんでえぇんよ。

どういたしまして、です。
なぜだか歩道の上に落ちているのを見つけたんですよ。
いつも下見て歩いている訳じゃないんですけど・・・
呼ばれたのかしら。
ちなみに修了研究発表会の昼休みの出来事でした。

先生、「あひ」ってwww
今○山と一緒に大爆笑してました♪
スーパーボンド、怖いですね。
木工用ではなかったですか???w
お大事になさってください☆★

>Tルせんせ
あんな小さなものを見つけてしまうなんて、目の良さに感心しました。すごい!メガネ買い換えたのが良かったのかしら。

>トモさん
木工用じゃぁないと思うんだけど・・・。練ってるところ見てないからわからないんだけどね。ありがとう、大丈夫です。でも、金曜日にもう一度来いっていうんだけど、何するつもりだろうね。

こんにちは。
私はアナログ人間なのでコンピューターをいまだ積極的に活用しておらず、ブログの書き方もよくわかっておりません・・・。
例えば、お話したい内容が、過去の記事にある場合はそこにさかのぼってその記事にコメントすればよろしいのでしょうか??
それでよろしければ、12月30日のところにコメント入れますのでご覧ください。
低レベルでスミマセン。

Tルせんせ、歩道で見つけたんですか!?
っていうか、きっきいせんせも平常心ですね(笑
ウーパールーパー、かわいい・・・

>masaさん
うん、おっしゃるとおりの方法で良いのです・・・というか、すでに12月30日の記事にコメント付けてくださっていますね。これからもよろしくです!

>tomoちゃん
そ、歩道で見つけたんだよ。それじゃないですか?って言われて、ぼくの方がしばらく見つけられなかったんだ。すごい視力!

ウーパールーパー、かわいいというか何というか。魚ではないし、でもずっと水の中にいるし、でも両生類らしいし、とかげより大きいし、サンショウウオよりちっこいし、何とも中途半端なヤツですけど。

高校の部活の顧問が得意そうにやってくれた技(?)を思い出しました。両手足を床に着け、限界まで四方に広げてゆくものです。最終的に腹の部分だけがちょっと浮いて這いつくばっている形になります。
それを見た友人がネーミングを考えました。
その名もウーパールーパー。
結構ツライ、というか意外にみなできないものでした。筋力量最大であった当時でも。。
全然関係ないのに長々とすみません。さし歯、はまってよかったデスネ。

よこさん、書き込みありがとう。
よこさんのこのコメントは、「ドラリオン」にもつながる内容ですね!まさに、そんなふうな技(?)をもっともっと過激にした、四肢がどっちを向いてどんなふうにねじれているのかわからないアクロバットを、「ドラリオン」では見ました。まだほんの少女でした。ただし、床についているのは四肢ではなく、片手だけだったりしますが。床といっても平面ではなく、棒のようなものの上だったりしますが(汗)。
おかげさまで、さし歯は快調です。

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