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« 日本フィル仙台演奏会2007(2) リキちゃんのこと | トップページ | 大地が唸り声をあげるような・・・ »

2007年5月27日 (日)

音の迷宮

廻由美子ピアノ・リサイタルを聴く。東京文化会館小ホール。

「音の迷宮 ~Labyrinth~」と副題の付けられたプログラムは以下のとおり。

*ジョージ・クラム「マクロコスモス第2集」より第1、第3曲

*バルトーク「ミクロコスモス第6集」よりNo.140~153

*J.S.バッハ「トッカータ ハ短調 BWV911」

*ヒナステラ「アルゼンチン舞曲集 Op.2」

*ジョージ・クラム「マクロコスモス第2集」より第11、第12曲

つまりバッハが中心にあって、クラムで始まりクラムで終わるシンメトリーだ。バルトークの後で休憩が入るが、休憩なしだったら、もっと意図ははっきりしただろう。演奏する廻さんと聴衆である私たちの集中力が持てばの話だが。

廻(めぐり)さんは、1987年に私の曲を弾いてくださって以来の友人。音楽以外のジャンル、文学や映画や美術などにも興味津々の人だから、こういうユニークなプログラムにもなる。

廻さんの音楽の面白さは、どんな曲でもアグレッシヴであることと、人柄と同様スウィングすることにあると思っている。人柄がスウィングってどうなんだ・・・と言われそうだが、そうなのだよ。レパートリーも、古典派前期か近現代、それにジャズ・テイストのものが多くて、ロマンティックに、いや乙女チックに歌い上げるようなものはまったく似合わない。ロマンティックな美しいメロディーだとしたら、彼女はきっとジャズのスタンダード・ナンバーのようにクールに弾くだろう。クールというのは冷たいのではなくて、カッコイイという意味。

アグレッシヴでありスウィンギーであることで、もっとも圧巻だったのはバッハだ。バッハのことを「海に出て行くことを恐がらなくてもよい、と言われているようだ」と、廻さん自身プログラムノートに書いているが、どんなふうに弾いても弾き方に合わせて面白く変貌してくれるのがバッハたる所以。ヒナステラは、彼女にはぴったりすぎるくらいのレパートリー。バルトークが意外に厄介で、いろいろ出来そうでいながら、実は結構気難しかったりする。

ジョージ・クラムは、廻さんがかなり好んでいるレパートリーなのではないかな。「黄道十二宮による12のファンタジー」なる副題があり、それぞれ「モーニング・ミュージック/創世記(蟹座)」(1)、「死の雨のバリエーション(魚座)」(3)、「銀河の鐘の連祷(獅子座)」(11)、「アニュス・デイ(山羊座)」(12)というタイトルが付けられていることもあって、何やら弾き始めと弾き納めを司る儀式のように聴こえる。

彼女のピアノは、いわゆるピアノみたいではなく、何か他の楽器かと思わせるように響くのが面白い。もちろんそれは、クラムで内部奏法を使っているからとかいうことではなくて、ピアノという楽器に対する廻さんの日常的なスタンスから来ているものだろう。

アンコールは、ビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビー」。あぁ・・・そう来たか!このプログラムの後には、またとない絶妙なデザート。

1_9  文化会館中庭の眺め。受動喫煙を嫌う人は、この景色を楽しむことはできない。

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コメント

ちょっと話しがそれちゃいますが・・・
東京文化会館の小ホールっていいホールですよね。
なんだか、ピアノ向けだなぁ・・なんてこないだ
思いました!初めて行ったんですけどね。

うん、東京文化会館の小ホールはいいですよ。行くのがちょっと遠かったりしますが、特別なホールです。室内楽やリサイタルのためのホールとしては歴史と格がありますね。新作演奏会も多いし、音楽の精霊が住んでいるような気がします(笑)。

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