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2007年8月14日 (火)

15番と17番、など。

Photo12日(日)午後、創る会の演奏会に行く。四谷区民ホール。

創る会は、会員である合唱愛好家が拠出する会費によって、作曲家に合唱作品を委嘱し、会員の手で初演する。演奏に参加する人たちは全国から集まって、演奏会のために集中練習をするそうだ。今までに、17曲の新作が発表されている。

今年の委嘱によって生まれたのは、間宮芳生「合唱のためのコンポジション第17番」。8月12日付けの記事で林光「原爆小景」について書いたけれど、「合唱のためのコンポジション」の記念すべき第1番が書かれたのも、「原爆小景」と同じ1958年なのである。

プログラムは、まずはモンテヴェルディの3曲のマドリガーレ。間宮合唱作品の出発点は、日本民謡と同時にマショーやモンテヴェルディなどルネサンス合唱作品にある。間宮先生自身「モンテヴェルディと並んで私の書いた音が鳴るのは、大きな幸福です。」と、プログラムに書いておられる。

2曲目は、合唱のためのコンポジション第15番「空がおれのゆくところについてくる」。これは、2002年に児童(女声)合唱のために書かれたものだが、今回は「おじさん、おばさんが歌ってもいいことにした」と作曲者がふざけておっしゃるように、大人の合唱によって歌われた。つい最近楽譜が出版されて、送ってくださったのを見ながら聴く。隣席には作曲者。開演前に遠くから会釈をしたら、わざわざ席を移ってこられたのだ。

15番の歌詞は、アメリカ先住民族と古代アルメニアの口承詩。児童合唱で歌われたら、キラキラ輝いて素敵だろうなぁと思う。だが、大人にとってはそれほど難しい音ではないし、長い曲でもないから、「おじさん、おばさんが歌ってもいい」のならば、コンポジション入門として最適だ。簡素な音使いでありながら、とてもコンパクトに引き締まった佳品。

さて、初演された17番は、混声合唱のための作品で、「七戸」「宇曾利」「牡鹿」の3曲からなる。テキストは3曲とも、菅江真澄が著した、今はフシが失われてしまった民謡の詞章と、旅日記の文章。世界規模の口承詩が歌われたいくつかのコンポジションとは違い、日本の東北(青森と宮城)に題材を得ていることもあってか、構成的にも音楽的にも落ち着いた作品という印象。かつて16番の初演を聴いて、私は思わずぶっ飛んだが、それとは違い、モンテヴェルディに通じる響きの美しさ、色っぽさがある。

最後のステージは、「合唱のためのエチュード」。間宮作品を歌うためのエチュードであると同時に、さまざまな歌や響きのスタイルを勉強するのに最適な演奏会用エチュードである。現在までに8曲が書かれている。いずれも長くないそれぞれの曲にはテーマが決まっていて、「風流」「リズムエチュード・唱歌」「ハーモニー」等という具合。コンポジションのスケッチを垣間見ているような楽しさ。

全ての指揮は、田中信昭先生。会費で委嘱料をまかない、会員が演奏して初演するというこのなかなか困難なプロジェクトを支え続けているのは、合唱創作への信昭先生の熱意にほかならない。ただ、演奏会としての宣伝が行き届いていないのか、夏休みのど真ん中と言え、客席が寂しいのが残念だった。

写真は、四谷区民ホールのロビーから撮ったもの。あまりにも天気が良すぎて、新宿御苑の森が真っ暗になってしまった。

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