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2008年8月23日 (土)

8月中旬のいろいろなこと(4) 郷古廉リサイタル

8月19日(木) 夜は、鵠沼室内楽愛好会主催の「郷古廉 ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行く。

会場は、鵠沼海岸駅から15分ほど歩いたところにあるラーラ・ビアンケというレストラン。瀟洒な建物のホールのテーブルを取り払い、さまざまなデザインの椅子をぎっしり並べて、サロンコンサート会場とする。この愛好会は、もう18年も続いていて、このコンサートが第265回目であると聞いて驚いた。夏には若手を紹介するシリーズを続けているとのこと。

郷古くんのことは、7月5日の記事にも書いたばかりだが、今回は、ピアニストの上田晴子さんとの初顔合わせでのリサイタル。曲目は、ブラームスのソナタ第2番、エルンスト「練習曲第6番『夏の名残のばら』」、武満徹「悲歌」、そしてフランクのソナタ。変化に富み、弾き手にとっても聴き手にとっても、充実したプログラムである。

郷古くんの素晴らしさのひとつは、その音楽をどんなふうに弾きたいのか、考えがしっかりしていて、すべてのフレーズ、すべての音楽的部品のひとつひとつに、確固とした意志がこめられているところだろう。音楽的部品を考え過ぎて作為的に作り過ぎると、流れが悪くなりがちだが、そんなことはまったくない。大きく流れを作る意志と、細部を磨く意志とが、過不足なくバランス良く共存しているから、快く身を任せて聴くことができる。

ピアノの上田さんの縦横無碍な音楽作りが、彼の良さを一層引き立てる。そして、彼の若さと、おそらくは若さのせいだけではない潔癖な性分が、聴衆におもねるような音や仕草を一瞬たりとも示すことを許さず、青年僧のように研ぎ澄まされた精神集中を可能にしている。現在のところ、まだ音楽の無限なる幅を自在に表現できる段階ではないかも知れない。けれども、これからさまざまな音楽家と共演し学んでいくことで、懐の深みはさらに増していくだろう。そして、彼の美質はもっと自然な営みとして、音楽の上に滲み出てくるだろう。

客席の後ろの方に座る。そして、彼の演奏を初めて聴く人たちが、その音楽に感嘆の思いとともに引き込まれていくのを見るのは、とても誇らしく楽しい。

昼間の「フェルメール展」、そして夜のこのコンサートと続けて、優れた芸術から元気を分けてもらった一日だった。

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