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ブログ:ココログ

2007年2月28日 (水)

まっぷたつのなりゆき(20)

序の歌5ページ分、ちょっとした行き違いがあって、こんにゃく座にはコピーを渡し、原譜は手元にあった。

音や歌詞の誤記を訂正し、変更を書き込んだ原譜から最終的なコピーを取りたいということなので、手元にあった原譜を座に届ける。これで4人の作曲者のすべての手書き譜が揃ったはずだ。

この後は、完全なるコピーが座に保管され、手書き譜はそれぞれの作曲者に返却される。保管された譜面が次に日の目を見るのはいつか。何年後か何十年後か何百年後か。

気象庁は、「冬」の定義を12月~2月と決めていて、明日からは3月だから「春」。するとこの「冬」、東京都心ではまったく雪が降らなかったことになるそうだ。これは1876(明治9)年に観測開始して以来初めてとのこと。新潟の豪雪地帯でさえ、今年は平年の2パーセントしか雪が降らなかったと、夜のテレビで言っていた。

仙台から山形へ通じる幹線道路の入り口に、県境関山峠の気温を伝える電光掲示板がある。先週の冷えていた晩に「関山峠 マイナス6度」と表示されていた。いつもならそのくらいはよく見かける気温表示なのだが、「マイナス6度」と示されて、へぇ~今夜は寒いんだ・・・と、ちょっと驚いてしまうぐらい今年は異常な暖冬だった。

明日からの「春」までが、異常な気象ではありませんように!

2007年2月27日 (火)

まっぷたつのなりゆき(19)

4人の作曲家による共同作曲について、メモしておこう。

共同作曲は、私たちの共通の友人、知人たちに、どの場面を誰が作曲したのか推理する楽しみ(?)を提供したようだった。作曲の分担については、無料配布されたシートにも、公演パンフレットにも書いてあるから、秘密ではないのだが。

楽士の常連であるYさんは、ほとんどわかったと言う。さすがというか、私たちの音楽を多く弾いてくれているYさんには簡単なクイズだったかも知れない。だが、そういうマニアックな遊びは大半のお客様にとっては無縁だし、重要なことではないだろう。

場面ごと違う作曲者に受け渡されていくことについて、その繋ぎ目には違和感を感じなかったという感想が多かったけれど、内情を知り、繰り返し何度も聴いてきた者としては、4人の違いがかえってわかって面白かった。もちろんそれは、違和感というのとは違うけれど。

共同作曲の結果については、「どの場面も音楽が豊かだった」という感想と、「それぞれが力をこめて作曲しているために、息を『抜ける』場面がなくて疲れた」という意見と、まっぷたつに分かれた感じがある。だが、一人で作曲すれば息が抜けるところができるかというと、必ずしもそうは思わない。「ヴォツェック」や「モーゼとアロン」に、どこか息の抜けるところがある?「息が抜けない」のは、必ずしも共同作曲に原因があるのではなく、むしろ作劇上の問題なのではないかな。

これに直接答えるものではないが、24日マチネ終演後に行なわれたファンクラブ向けトークの中での一節をメモしておこう。

「それぞれの場面の曲想や繋ぎ目について、4人の間で打ち合わせなどはしたのですか」という質問に答えて光先生曰く、

「たとえば、ぼくらの上に『親玉』がいて、『この場面はこういう曲想で』とか『ここはこんなテンポで』とか指示するやり方もあるだろうけど、この中には『親玉』がいないから(そういう打ち合わせはやっていない)。」

そう、『親玉』になってもらえそうな先生は、一番初めに書き上げて涼しい顔をしていたもんなぁ。

萩さんが言った。「でも、もしそんなふうに『親玉』が指示をしたら、みんな『職人』に徹しちゃって面白くなくなったと思う。」

おそらくそのとおりだろう。『職人』になって、それぞれ自分だけの仕事場に閉じこもることを、今回誰もしなかった。ある場面の前後や全体の中での位置は、作曲者が各々で考えながら計っていった。他の3人を意識し、いわばライバル心を燃えあがらせて作曲するなどということは、少なくとも私はなかった。私一人で作曲したとしても、同じ場面には同じ音楽を書いただろう。他の3氏の存在は、ライバルではなくむしろ血を分けた分身の兄弟として存在していた。

オネゲル、ミヨー、プーランクらによる「エッフェル塔の花嫁花婿」を除けば、林-萩によるこんにゃく座のシェイクスピア作品、間宮-コルテカンガスによる「木々のうた」など、共同作曲の前例はそれほど多くない。けれどもこの創作方法は、今回の進め方が最善であったかどうかは別にしても、さまざまな可能性を秘めていると、今さらながら思う。

2007年2月25日 (日)

まっぷたつのなりゆき(18)

Photo_18 公演最終日。11時と16時の2回公演。

11時という開演時間はちょっと不思議だけれど、近年は需要の多い時間帯らしい。休日、朝少し早めに出かけて、終演後に遅い昼食を食べても、まだ夜までは時間の余裕があるというわけで、子ども連れで出かけてみようという場合などは特に都合が良いのだろう。

原作の翻訳者、河島英昭先生がいらしてくださった。公演パンフレット「おぺら小屋81」に書いていらっしゃる文章もとても興味深かったが、紹介されたので、いかがでしたかと伺うと、「大変結構でした」と嬉しそうにおっしゃった。高名なイタリア文学者だが、テッラルバの村からスーッと抜け出てきたような方だった。

19時、歌役者たちも演奏者たちも、最後の力を振り絞った(?)舞台は無事幕を閉じる。カーテンコールから引っ込んだ時の舞台裏には、初日以来の、だが初日とは少し違う高揚感が漂う。

・・・というわけで、この「まっぷたつのなりゆき」も、そろそろ終わりである。だが、事後報告や、今までにまだ書いてなかった考えなど、あと少しだけ書くことになるだろう。

ともあれ、たくさんのご来場、ありがとうございました!仙台や山形、大阪、京都、名古屋など遠方から、たくさんの方々がわざわざ来てくださったのも嬉しくありがたいことでした。皆さまの応援に、心より感謝申し上げます。

2007年2月24日 (土)

まっぷたつのなりゆき(17)

224 公演2日目。13時と18時の2回公演。

1回目が終わった後、こんにゃく座ファンクラブの企画で、4人の作曲家によるトークが行なわれる。適当なことを発言すると、別の人がもっと適当なことを言ったりするから、見世物としては面白かったのではないかな。

昨日の初演と合わせて3回の公演が終わったことになるわけだが、テンポや全体のテンション、逆に全体の落ち着き方などは、当然のことながらまだ揺れ動いている。

演者がそうであるように、作品も舞台の上で育つ。観客の息に触れることで初めて見えてくるものはとても多い。台本も音楽も演出も精査して上演を重ねることができれば理想だし、レパートリーとして定着させるにはそういった過程が不可欠だが、全5回だけの上演では熟しきらないうちに終わってしまうことになる。何十人もの人が、それぞれの持ち場を守りながら関わっている作品なのだから、すべての役割が機能し作品が熟成するには、観客に見守られる時間がたくさん必要なのだ。だが、この作品の再演は当分(二度と?)ないだろう。もったいないことだと思うが、それがこの国の音楽創作の現実なのである。

2007年2月23日 (金)

まっぷたつのなりゆき(16)

何も報告せずに寝てしまうわけには、いきますまい。

本日、2月23日午後6時30分、オペラシアターこんにゃく座公演「まっぷたつの子爵」、東京・世田谷パブリックシアターで無事に初演初日の幕を開けました。4人の作曲家によるオペラは、前代未聞の試みとして記録されるに足る作品に仕上がっていると思います。

今日は、14時から場面転換を中心に抜き稽古。演出の加藤さんは、ここにきて「ボク」役のまりさんにずいぶん厳しくダメ出しをしている。ひ弱な性格だったら、潰れてしまいかねないなぁ・・・とちょっと心配になるけれど、気合を入れるための確信犯的ダメ出しだったのかも知れない。4人の作曲家から出てくるそれぞれ違ったスタイルの音楽を、最も真正面に受け止めなければならないのが「ボク」で、その意味でも大変な難役だが、その大健闘ぶりについて、少なくとも稽古を多少なりとも見てきた人なら、誰も異論はないだろう。

カルヴィーノの原作は、小説で読んでも面白いけれど、かなり舞台芸術向きな構造を持っていると思う。このオペラの、音楽にしても歌唱や演技にしても、また台本にしてももちろん改善の余地はあるかも知れないが、良い原作に巡りあえてオペラ化できたのは、とても幸せなことだと思う。

明日から2日間、2回公演。チケットはまだありますよ~。詳細はこちら→ http://www.konnyakuza.com/

2007年2月22日 (木)

まっぷたつのなりゆき(15)

0222 午後から、抜き稽古。昨日まで仙台だったので、私は今日初めて会場に入る。

舞台はモノクローム中心だが、衣裳を着た歌役者たちが揃い、明かりが入り、大道具が動き出すと、そこには私たちの架空の村テッラルバが現われる。

午後6時から、本番とまったく同じ段取りでのゲネプロ。プレス関係などのカメラが何台も入り、客席では関係者とはいえ今まで以上の数のギャラリーが見守っているから、いよいよ総仕上げという心地よい緊張感が漂う。午後9時、カーテンコールまでを含むゲネプロは無事終了。上演時間約3時間という大作となった。明日は、午後から細かいダメ出しや部分稽古をして、午後6時30分、初日の幕が上がる。

あれ?「大魔女ビバリー様の部屋」がもう更新されているぞ。ビバリーとは、さっきまでみんなで一緒にいたんだけどな、三茶に。家に帰り着く時間の差かな。http://yamanekosama.cocolog-nifty.com/blog/

02221「大魔女ビバリー様の部屋」でも触れているが、この不思議な光景をご覧あれ。楽屋で、4人の作曲家がそれぞれ机に向かっている。4人とも、楽譜係・ともさんから出された宿題をやっているのです。宿題とは、楽譜の訂正や変更箇所などをそれぞれの自筆譜に書き込むこと。一番奥は、ひとり関係ないフリをしている演出の加藤さん。

「振り返ってみたりしようよ!」という音楽監督の提案によって、振り返ってみた。

02222

2007年2月19日 (月)

まっぷたつのなりゆき(14)

ピアノ以外の楽器も入っての通し稽古。衣装をつけ、メイクもして、もちろん本番と同じ道具を使っての稽古で、いよいよ初日が近づいているという緊張感と高揚感が漂う。

0219 きのこ平の人「ガラテーオ」。

0219_1 ユグノー教徒の人々。

今日で稽古場での稽古は打ち上げ。明日と明後日は、コヤ(劇場)に道具を運び込んでの仕込みが中心となる。今夜を持って、この稽古場のセットは解体され、トラックに積み込まれた。細かいダメ出しはまだ続いているものの、全体にはとても良い雰囲気でコヤ入りできそうだ。「まっぷたつのなりゆき」も、いよいよ最終段階である。

2007年2月14日 (水)

作曲日記って面白い?作曲はどう?

学校に行ったら、何人もの学生くんたちや同僚先生たちから、「おめでとうございます~」と言われる。このブログで、ようやく書き終えたことを読んでくれているのだ。完成までの道のりを読んでいると、「緊迫して固唾を呑むおもいでした」とメールをくださったのは、友人のM姐さん。ご心配かけてすみません!

作曲の過程をこういうかたちで人さまに読んでいただくことなど今までなかったし、読み手にとって面白いものなのかどうかもわからない。ただ今回は、残り4分の3をなす分身たちをはじめとして、協働する仲間がたくさんいるわけだから、どんな様子なのかを知らせる意味もあって、書いていた。けれども、残り4分の3の分身さんたちは、それぞれ全然違ったペースで作曲していたことだろう。だから、サッキョクカってこういうものなのかと、まっすぐ思われるのもちょっと困るかな。きっきぃせんせってこうなのか・・・ならば構わないけれど。

このブログの管理画面では、その日のアクセス数がわかる。わがブログ、普段は一日70とか80のアクセス数なのだけれど、昨日は328に跳ね上がり、ココログブログ「文化・芸術」カテゴリーのアクセス数ランキング31位に入ってしまった。こんにゃく座のページや mixi から来てくださった方も多かったのかも知れない。ご愛読深謝!

占拠していた演習室の前を通りがかると、しばらくは、昼間はヒーターが効き過ぎて暑く夜はしんしんと冷えるこの部屋に、自分で自分を軟禁しなくても良いのだと思いホッとする。試験は受けてきたぞ発表はまだだけどの受験生のような心境。次に何をしたら良いかわからないので、とりあえず、「まっぷたつの子爵」と同じ作者の小説「木のぼり男爵」を読み始める。以前に読もうとして、読みそびれていた本だ。詳しくはいずれ報告しよう。

明日から2日間、毎年恒例、学生くんたちの音楽祭(萩音祭)が始まる。私が担当する授業で作曲をしている6人も、明日新曲を発表する。今日の午後、リハーサルがあったので付き合った。

ようやくこの歳になって・・・というのも変だけど、ほとんどまったく経験のない学生くんたちに作曲をしてもらうのは、とても面白いことだなぁと思うようになった。そんな・・・面白がらないでください!って怒られるかも知れないけどね。何が面白いのかについては、また明日にでも書くことにしよう。

2007年2月12日 (月)

まっぷたつのなりゆき(13) 「別冊まっぷたつ~全曲完成記念号」とのリンク付き

午後6時過ぎ、こんにゃく座の稽古場を覗きに行ってみると、ちょうど休憩中で、テーブルを囲んで食事をしていた歌役者さんたちが拍手で迎えてくれる。

私の遅筆のためにこんなに完成が遅れたのに、このおおらかさというか太っ腹というか根性が座っているというか怖いもの知らずというか、何しろこのパワーが座の活動を支えているのに違いない。

休憩の後は、今日の昼に渡したばかりの譜面を中心とした音楽稽古。全体練習は昼間に終わっていて、この場面の登場人物役の人たちが居残って練習というわけだ。ついさっきまであれこれいじくっていた譜面がすぐ音になり歌われるのは、いつもながらちょっと妙な気分がする。

稽古が終わって、まずは完成祝い、音楽監督や大魔女ビバリーさまの声がけで、稽古場内通称パンチ部屋で数人で乾杯をしていると、その後も自主練習を続けていたメンバーが上がってきて、次々と輪に加わる。「あたしが出来上がった時も、こんなに祝ってもらってない」と、音楽監督がすねる。たしかに最後は「一人旅」になってしまったので、その分余計に応援してもらえたかも知れない。今日の昼間は、舞台衣裳のお披露目があったのだそうだ。初日はいよいよ11日後。

Photo_13 Photo_14

きのこ平の女たち+音楽監督+大魔女ビバリー、ユグノー教徒の男たち+トレロニー博士、そしてコワれるサッキョク家。

こんにゃく座ホームページ委員会(?)のとみやんは、宴会中も「座日記」を更新していました。

こんにゃく座「座日記」へのリンクはこちら→http://zakonnyaku.blog.shinobi.jp/

まっぷたつのなりゆき(12)

脱稿までのなりゆき。

2月9日(金)

留学生のための入試があったので、午後まで学校のお仕事。夕方は、来年度の研究プロジェクトの打ち合わせ。その隙間の時間に少し書く。研究プロジェクト関連のイベントのために、コントラバス奏者のKEIZOさんが仙台に来ているので、一緒に牛タンをもりもり食べ、夜は家に帰って書き溜めてあったところまで清書。

2月10日(土)

午前11時頃から学校の演習室にこもる。楽譜を翌日届くようにしようと、宅急便のサテライト店に駆け込んだのが20時。けれども、土日は発送できる受付が19時半までだというのだ。1枚でも多くとギリギリまで粘っていたのが裏目の大失敗!仕方がないから、演習室に戻って続きを書く。午前0時過ぎ、ざっくりとしたスケッチながら、ようやく最後の台詞まで到達。さすがに朦朧としてきたし、電気ストーブ1台では寒いので、細部を再検討するまでの元気はなく撤収。この日、外に出たりして休んだのは1時間くらいだけ。少なく見積もっても10時間は作曲していたことになる。

2月11日(日)

午前、研究プロジェクト関連のイベントを覗きに出かける。KEIZOさんが、ダンスのサトミ先生や朗読の早川氏とのコンボで演じた即興作品は、なかなか面白くて良いものだった。KEIZOさんは風邪気味、しかも車が壊れたと言うので、夕方楽器の搬出を手伝うことにする。午後のイベントは失礼して、いつもの演習室で昨日夜書いた部分が使い物になるかどうか見直す。概ね悪くはないけれど8小節書き替えて、約束の時間まで清書。KEIZOさんの搬出を手伝い、神奈川の家に戻る。深夜、清書など残りの作業を再開、午前2時頃すべてが終了。日付は2月12日とした。

そして本日2月12日13時、楽譜係ともさんに9枚を渡し、最後の受取りの仕事で稽古場に向かうのを握手して送り出す。いつも労をいとわず動いてくれたともさん、どうもありがとう!

たくさんのご声援、ありがとうございました。ご迷惑、ご心配をおかけしてすみません。4人で書いているのに、みんな早々と書き上げて私がぶっちぎりで遅れてしまったから、この数週間の声援は、他の選手はすでにみんなゴールしているのに、ひとりだけまだ走ってるマラソンランナーがもらうような暖かいものでした。

追記 「まっぷたつ」に関する記事は、「まっぷたつのなりゆき」というカテゴリーにまとめることにしました。バックナンバーは左側「カテゴリー」欄からどうぞ。

2007年2月11日 (日)

まっぷたつのなりゆき(11)

今どきは、文章の原稿だと大抵の場合パソコンを使うから、いくら初めにザクッと下書きをして少しずつ直していったとしても、書きあがった時には清書も同時に完成する。しかし、楽譜だとそうはいかない。いきなり本番の譜面を書く作曲家もいるかも知れないが、多くの場合スケッチとして走り書きしたものを後から清書することになる。

清書といっても、右から左へ書き写すだけではなくて、スケッチの段階で決まっていなかった細部を決めたり直したり、テンポやディナーミク、練習番号などを書き込んだりする作業だから、作曲の第二段階と言ったほうが良いかも知れない。

この数年は、楽譜も浄書ソフトを使うことが多い。けれども今回は、他の三人が浄書ソフトを使わないので、私ひとりだけキレイな譜面なんてズルイとかいう訳のわからない理由で、浄書ソフトの使用を禁止されてしまった。そこで、手書き、つまり古今東西の大作曲家たちとほぼ同じ方法で清書をしている。

手書きと浄書ソフトを使うのと、どちらが速い?とよく訊かれるが、どちらが速いかは微妙だ。

浄書ソフトだと、同じ音型が続くようなところはコピー&ペーストで一瞬にして完成だし、小節を飛ばしてしまったり、別のパートに書き込んでしまったりといった間違いの修復は簡単。楽器編成が大きくなると、小節線をひくこと自体が結構面倒なものだけど、浄書ソフトではそれはまったく意識する必要がない。

ただし浄書ソフトは操作が複雑なので、続けて使っていないと、細かい操作をすぐ忘れてしまう。ええっと、音符の符尾を逆向きにするのってどうやるんだっけ・・・と、わかり易いとは言えないオンライン・マニュアルを睨んでいる間に、手書きならば1段分くらい書けてしまうだろう。

そして一番大きな違いは、やはり手書きで楽譜を書くのは、作曲の仕事をしているという実感があることだ。もう30年くらいにもなる大半をエンピツで書いてきて、作曲とはそんなふうに手間のかかる手仕事であると、習い覚えてきたからだろうか。

「エンピツ」と書いたが、正確には私の場合はシャープペンシル。芯はハイユニの2B。先輩の作曲家に、今の若い人はエンピツでなくてシャープペンで書くんだってねぇ・・・と言われたことがある。もうずいぶん前の話だが、シャープペンを使って作曲することでさえ、先輩たちには新人類に見えるのかも知れない。

ただね、久しぶりに完全手書きをすると、やはり老眼の進み具合を実感するのだよ。悔しいけれど、今回は「おちか用眼鏡」がとても活躍している。

2007年2月 8日 (木)

まっぷたつのなりゆき(10)

6日の火曜日、楽譜係・ともさんに待機してもらって3枚渡す。3枚くらいで一日振り回してしまって申し訳ないけど、このあと仙台に行ったら、少しの間帰ってこられないから1枚でも多く渡したくて、待ってもらった。そしてその足で、仙台に移動。

これで何枚上がったのかな?この「まっぷたつのなりゆき」というタイトルの記事を(1)から順番に見ていけば、何枚になっているのかわかるはずだけど。あ、数えなくていいですからね。

怒涛のような二日間が、ようやく通り過ぎた。卒業論文と修了論文の発表と試問。試問を受ける学生くんたちやギャラリーからは「音楽島の8人の鬼」とかいう声もあがっているようだけれど、ぼくらも本当に消耗するのだよ。昨日なんか、夜遅く修士論文を読もうと思っても、どうしても目が活字を追って行けない。夜中には、両足がつって激痛で飛び起きた。今日Tルせんせは、上野で降りるべき新幹線が、気がついたら東京駅に停まっていたそうだ。いつもは深夜だか明け方だかまで研究室で仕事をしているさとてぃせんせは、憔悴した顔で守衛さんが巡回に来るよりも前に帰っていった。このふたり、どちらもこういうことはとても珍しい。

そして、試問を受けた皆さん、お疲れさまでした。でも、これで年度末行事がだいぶ片付いたことになる。やれやれ・・・。あ、明日は留学生の入試があるが・・・。

そんな中でスケッチを取るのは容易ではないけれど、時間がなくても少しずつでも書くようにしている。今かかえている場面は、いくつかのエピソードが続くのだが、スケッチはようやく最後の登場人物たちが出てくるところまで来た。今週は日曜日まで仙台に居続けて仕事をします。

2007年2月 5日 (月)

まっぷたつのなりゆき(9)

昨日2月4日の日曜日、楽譜係・ともさんに10枚、今日3枚渡す。まだまだ終わらない。明日も、1枚でも2枚でも渡せるように、本日も夜なべ。

終わってなくてもいいから稽古場へ来て見てよと、いろいろな人から言われ、私自身も行きたいなぁと思っていたのだけれど、まだひとりだけ曲が上がっていないのは、なかなか行きづらいものなのだ。だいいち、その暇があったら作曲しなければ、絶対的な時間が足りないし。

でも、粗いながらもはじめての通しをやるということなので、稽古場に行ってみた。光先生はじめ作曲家が4人とも揃って立ち会う。

Photo_9 1場からほとんど止まらずに通す。私の曲ができていないところは芝居で繋ぐ。なかなか面白いと思う。ただ、長い。休憩を含めて3時間を超えている。どこかをカットするのか、カットできるのか相談するけれど、結論は出ない。稽古を重ねるうちに、これからはもっとテンポも良くなっていくだろうけれども。

4人の作曲家がそれぞれに書いているものを繋げていくわけだけれど、今までこの4人の曲をよほどマニアックな関心を持っている聴いている人でなければ、どこで作曲者が替わったかわからないのではないかな。それくらい、大きな違和感なく繋がっていて不思議だ。

Photo_12 家に帰ってびっくりしたのは、本日の朝日新聞東京版夕刊。なんと題字の下に広告が!

「なに!?4人でオペラの作曲だと?!」

悪いかね?

2007年2月 2日 (金)

まっぷたつのなりゆき(8)

22 昨日、雪が降らないことを書いたばっかりなのに、今朝起きてみたら外が真っ白になっている。わ!やられた!

仙台では、この冬初めての積雪。この時期に初めてというのは遅すぎるけれど。

ただ、昼近くなったら陽が差してきたから、果てしなく降り積もるということはなかった。

今年度最後の授業を2つ、それからH先生クラスの弾き歌い試験の採点をお付き合いして、学内の委員会関連のメールを書き、発注していたのが届いた本とCDを図書館から研究室に運んで、今週の仕事は終了。

「まっぷたつ」は、今日は初の楽器合わせだった。もちろん、私は立ち会えなかったけれど。

楽譜係・ともさんから質問メール。「XページX小節目のヴァイオリンは3本の斜線ありですか?ダリダリダリってゆれます?」

ダリダリダリって何だよ(笑)。あぁ、刻み、つまりトレモロのことね。そこは斜線なしです。ダリダリダリって揺れません。・・・こういう擬音は初耳だな。

つらいことに、来週までに卒業・修了論文を7本くらい読まなければならない。新幹線で、そのうちの1冊を読み始めた途端に爆睡。神奈川の家に戻り、今週書いたところの整理と清書。少しやっただけで、もう午前2時半を回った。

2007年2月 1日 (木)

まっぷたつのなりゆき(7)

天気予報は午後から弱い雨か雪。はたして予報どおり、昼過ぎ雪が舞いだした・・・と思ったら、すぐにやんでしまった。今年の仙台は、本当に雪が降らない。岩手でも、やはり雪が少なくて、いつもは小学校の授業でやるスキーができないそうだ。雪が降ると、道路が凍って面倒なことになったりするから、降らないのは楽だけれど、真冬なのに何となく妙だ。ある学生くんは、学年末っていう気分がしません・・・と言っていた。

今日は、昼間に40分ほど時間が空いたので、そこでも台本3行分作曲したし、寝不足が続いているから早めに切り上げようと思っていたのだけれど、19時にいつもの演習室に立てこもって、結局出てきたのは23時過ぎ。いつの間にかそんな時間になっている。その間、暖房は足元に小さな電気ストーブを置いているだけ。

昨日までに書いたのを見て、気に入らない部分を直す。少し先を書くためにとばしていたところを埋める。スケッチ9枚分くらいが、一応繋がった。あとで清書しながら、また直すけれど。

来週の初めに、荒く通してみるから稽古場に来ないかと連絡がある。微妙だなぁ。稽古場にはとっても行きたいのだけれど、一方で、その時間があるならば書け・・・という囁きが聞こえる。週末の進捗状況から判断することにしよう。

わが学食の、夕方だけ出てくる定食、400円でなかなかボリュームがある。今日は食堂のおばちゃんが、「今日の定食のお味噌汁は特別です」とかいうから何かと思えば、味噌汁にわかめとともにワンタンが入っているのである。

う~ん・・・特別です!と強調するあたり、かえって怪しい。他の料理で余ったのを入れたか?

そして。

やっぱりね、予想通りなんだけどさ、ワンタンは味噌汁に入れない方がいいよ。この企画、何か間違ってるよな。

2007年1月31日 (水)

まっぷたつのなりゆき(6)

今日は、朝9時に呼び出されて会議、9時半から卒業演奏試験。午前の部が12時10分に終わって20分間で学食のカレーを流し込み、12時30分会議に再召集、13時から演奏試験の続き、会議の再々召集をはさんで、大学院の修了演奏試験、そして会議再々々召集と、わずかな休みもなく続き、ようやく終わったのが18時過ぎ。つまり、演奏試験の合間に同じメンバーが集まって会議をしているというわけ。

こういう異常な日が、たまに時々しばしばある。水曜日がこういう日だと、金曜頃には息切れがしてしまう。

(演奏試験を受けた諸君、お疲れさま!みんなとても立派な演奏だったよ。)

ヘタれてはいられない。学食で晩ご飯を食べて、今夜も演習室にこもり作曲をする。この数週間、仙台では学食以外のところで食事していないなぁ・・・。

19時前から始めて、気づいたら午前0時を過ぎていた。スケッチ4枚ほど。書いているところの少し先の台本を読んでいると、そっちが面白くなって、音がつき始めてしまったりする。あとで使えるから、もちろん書き留めておくけれども、途中が繋がっていないから進んだ感じがしない。こういう場合、途中を埋めるのが結構厄介な作業になることもある。

キャラクターがますます変になっている。だが、これはもうこのままいく。そして、そう、今日はちょっとしたアイデアを思いついた。まだ少し先のところなのだけれど、うまくはまればちょっと面白いことになるのではないかな。何かって?秘密だよ!

午前1時くらいに帰ってきて、明日も学校があるからさっさと寝るべきなのだが、夜遅くまで書いていると、神経が立っているからか、疲れているのにすぐ眠る気になれない。かといって、こうしてブログなんか書いてるのはもっといけないんだろうけどね。

2007年1月30日 (火)

まっぷたつのなりゆき(5)

昨日の予定どおり、リレーを受けて書いた歌を、楽譜係・ともさんに渡してから仙台に移動。甘い恋の歌?

昼間は授業があったりするので、作曲はできない。学食で少し早い晩ご飯を食べて戻ってくると、テルせんせが、最近仙台にできたキルフェボンのケーキがあるからと誘ってくれる。後でと思ったけれど、見たらあまりにも美味しそうだったから、食後にも関わらずペロっと食べてしまった。美味しかった。

8時前から演習室にこもる。気がついたら11時を回っている。登場人物のキャラがおかしくなるようなハチャメチャな音楽になってきたので、今夜はほどほどのところでやめることにした。使えそうなのは3枚ほど。今さらだけれど、登場人物たちをいじるのが面白くなっているのだ。

別のシーンでは、同じ登場人物を、別の作曲家が別のキャラで作っているだろうに、いいのか?

物語が進むにつれ、次第に明らかになってくることがあるわけだから、前の場面と比べてキャラが変わったとしても良しとする(勝手に)。だいいち、そこが共作の面白さだろうし。

明日は一日中、卒業・修了演奏試験。合間を縫って会議もあるそうだ。夜になっても、作曲するモチベーションが残っていると良いのだけれど・・・。

2007年1月29日 (月)

まっぷたつのなりゆき(4)

最近更新が滞っていますが、寸暇を惜しんで作曲をしているため(本当です)お許しを。

先週から週末にかけて、昼夜問わず何時間ピアノや机の前にいただろう・・・まるで受験生みたい。

昨日の日曜日9枚、今日5枚、楽譜係・ともさんに渡す。これでようやく大きなシーンがひとつ終了。明日仙台に移動する前に、4人の作曲家でリレーして作っている歌の部分を渡す予定。

自分的には、それなりに加速がついてきていて、だいぶ進んできたぞと思うのだけれど、如何せん初日もだんだん近づいてきているし、しかもあとの3人は、担当箇所をほぼ終了させてしまったらしい。何ということだ。私には、まだ大きなシーンがまるごと残っているのに・・・。

スタートを出遅れたことが響いているけれど、その後はかなり根詰めてやっているつもり。なのに、どうしてこんなに遅れているかなぁ・・・。最近は、作曲のために授業を休むということをしないもんなぁ・・・って、グチっていても仕方がないから、ひたすらやるしかない。けれど、煮詰まり過ぎると、本当に思考が停止してしまって、アイデアのかけらも出てこなくなる。

昨日は、気分転換のつもりで、ネマキさんの合唱団のコンサートに行った。この合唱団、正確には「歌のあつまり 風」は、以前私の作品を歌ってくれたこともある。今回は林光とアイスラー作品が中心。

「自然な声」「率直な声」「自分の声」「今の声」を求めて・・・というのがモットー(コンセプト?スローガン?)。「自然な声」「率直な声」というのはよくわかるが、「今の声」というのが面白い。

合唱団「じゃがいも」とも共通点があるけれど、こちらはよりシニアな世代が中心だし、無理をせず、作為的に作りこんだりもせず、「今の」「自分の」声をまっすぐそのまま出して歌うことに意味を見出しているようだ。人生の年輪がそのまま声に出ていると言ったら、美しく言い過ぎだろうか・・・。アミコさんがプログラムに「野放しの声」と書いていたけれど、まさにそのとおり。いずれにしても、声もステージも、グンタイ式にてきぱきしていないところが気分良い。

会場は、国政施設地帯のど真ん中。会館の前からは、こんなものが見えた。そう言えばこれ、久しぶりに見たな。

Photo_8 手前の広大な土地は工事中。ギインさんの施設ができるらしい(?)。

2007年1月22日 (月)

まっぷたつのなりゆき(3)

お前の書いた場面の音楽、すごく変で可笑しいぞ・・・と、稽古を見た何人もの関係者から言われる。音楽監督・萩の月書記長は、わざわざメールまでくれた。

しかし、稽古を覗きに行く時間が取れないので、そんなふうに言われても、何がどう可笑しいのかわからない。本人は、変だろうとも可笑しいだろうとも思わずに書き散らしているのだから、変で可笑しいとすれば、きっとナベさんはじめとするその場の歌役者たちの怪演によるものだろう。

いずれにしても、可笑しくないより可笑しい方が数倍良いわけだから、まぁ結構なことだ。

毎週月曜の定期便のように、今日も楽譜係ともさんに8枚渡す。いい加減この場面に決着をつけたいのだけれど、場面はまだまだ続く。渡した後も、ひたすら書き続ける。

私を除く作曲家諸氏からは、楽譜が続々と出てきていて、稽古もフル回転しているようだ。その様子は、大魔女ビバリー様のお部屋にも詳しく書かれている。大魔女ビバリー様のお部屋へは、左サイドバー「友人のページ」から。

2007年1月15日 (月)

近況~まっぷたつのなりゆき(2)

風邪をひいてしまった。年末あたりから治ったと思ったらぶり返し・・・の連続。先週はもう大丈夫と思ったのだが、またぶり返している。学校の暖房の乾燥した空気にやられてるような気がする。幸い、インフルエンザでもノロ・ウィルスでもなさそうだし、寝込むほどではないが、かなりうっとうしい。

にもかかわらず、「まっぷたつ」の作曲に追われ中。朝、楽譜係りのともさんから様子伺いの電話。午後、近くの駅まで来てもらって9枚渡す。

台本にしてたかだか2ページなのに、楽譜にすると9枚になる。そしてその2ページ分を作曲するのにこんなに時間がかかってしまって、つくづくいやになってくる。夕方、学校の授業が終わってから、暖房のない演習室にストーブを持ち込み、夜なべ仕事のように毎日少しずつ書いて、一週間でやっとこの量。この場だけで、台本はまだあと8ページあるのになぁ・・・。

ユグノー教徒の古老の口癖「ペストに飢饉だ!」、このひとことの音を決めるのに二週間はかかった。そして、一応音を置いたけれど、これで良かったのかどうかわからない。いつもそんな調子の手探りだ。

2007年1月 5日 (金)

「まっぷたつ」のなりゆき(1)

こんにゃく座2月公演「まっぷたつの子爵」。11月26日、12月26日に関連記事あり。

今朝、こんにゃく座の座員、楽譜係のともさんからご機嫌伺いの電話。楽譜係というのは、この時期に限っては早い話作曲家に楽譜の取立てをする人のこと。1月5日にお電話しま~す!と言っていたけど、きっちりお仕事しているのね。

だいぶできている部分はあるけれど、まだシーンの最後までいっていないし清書も済んでいないから、今日明日はまだ渡せないな、日曜日だったら渡せると思うよ、でも、それだったら月曜日に座に行くことになっているから、その時に持っていくのでいい?

それでいいですということになって、一安心。安心するとサボりたくなるんじゃないかって?そんなことはないです。もうすぐ学校が始まってしまうから(本当は今日から始まっているから・・・しくしく)、授業のない時にできるだけ進めておかなければならないことに変わりはないのだ。

かつて別の作品で、大魔女ビバリー様様が楽譜係だった時には、にこやかな物凄い形相でやってきては、1枚でも出来上がった端から奪い取っていった。それに比べると、ともさんは若い分だけ初々しい(かも知れない)。

ちなみに、今回の清書は久しぶりに手書き。最近は浄書ソフトを使ってパソコンで書くことが多いのだが、今回は、ひとりだけきれいな楽譜になってずるい!というわけのわからないブーイングが飛んでくるので遠慮しているのだ。

4人の作曲家がリレーして書いているところと、シーンを分担している部分とがある。先ほど、ようやくひとつのシーンの下書きができた。台本にして3ページしかない部分なのに、ずいぶんと言葉が多くて難航した。年末から始めてこんなに手間どっているようでは、この先もっと長いシーンが待っているのに、思いやられるなぁ・・・。

蛇足 このブログを覗いてくれている常連に「トモさん」と「tomoちゃん」がいるので、楽譜係さんは「ともさん」と平仮名にした。トモさんとtomoちゃんは同級生だが、「さん」と「ちゃん」にしていることに、深い意味はない。

2006年12月26日 (火)

「まっぷたつ」プレ稽古

こんにゃく座2月東京公演「まっぷたつの子爵」は、4人の作曲家による共作という、そこらにあんまりころがっていないオペラ。このことについては、11月26日付けの記事にも書いています。

26日、この時期には珍しい嵐のような悪天候の中、プレ稽古が行なわれた。

こんにゃく座は、昨日までに大引越しをして、別々のエリアにあった事務所、稽古場、倉庫が一箇所にまとまった。会議室や作業場、資料庫も完備して、本当の意味での拠点ができたわけだ。内装などには、まだ改築して間もない初々しさが感じられる。

本格的な稽古入りは年明けからだが、4人の作曲者が集まって打ち合わせをするついでに、出演者や座の制作スタッフが集まり、演出の加藤さんも駆けつけて、今までに作曲ができている部分を試演してみようということになった。だからつまりプレ稽古。

まだまだ芽を出した程度だから、内容についてのコメントを書くのは控えるけれど(そんなことしてる暇に作曲しなさいって言われそうだし)、4人の作曲家による共作は、なかなか面白い話題を提供することになるんじゃないかな。そういう予感は、ほんのわずかな試演でも感じ取れる。

どの部分を誰が担当するのかは見てのお楽しみだが、私の担当部分の進行は、他の3人に少々遅れをとっているので、年末年始に稼がなければ・・・。

こんにゃく座はホームページも引越しをして、リニューアルされました。「まっぷたつの子爵」公演情報もこちらへ→ http://www.konnyakuza.com/index.aspx

2006年11月26日 (日)

4つ切れの「まっぷたつ」いよいよ始動

そんなタイトル読まされてもわからないよね。

オペラシアターこんにゃく座が、2007年2月公演に計画しているのが「まっぷたつの子爵」(イタロ・カルヴィーノ原作)。そして、このオペラは4人の作曲家による共作で作ろうとしている。4人の作曲家とは、林光、萩京子、寺嶋陸也の諸氏と私。

台本・演出の加藤直さんから台本がまだ半分くらいしか出てきていないので、台本がないうちは何も動きだせないよねぇ・・・ということで、ひとまず安穏と暮らしていたわけだが、さすがにそんなことばかり言っていられなくなってきた。もうまもなく12月に入ってしまうのである。とりあえず、台本ができているところまでの作曲をどのように分担するか話し合うために集まった。(そういうわけで、今日の授業発表のオペラは見に行けなかった。ごめんな。)

どの部分を作曲したい(したくない)という思惑がある人、べつにそんなものはない人が入り混じり剣呑な空気が漂い・・・ということだと話としては面白いかも知れないが、別にそんなことはなく、お互い気心知れているから、割合あっさりと分担は決まった。だが、どのように分担することになったかは企業秘密だから、ここには記さないよ。悪しからず。

つまり、いよいよ始動しなければならない態勢が、完全にとは言えないまでもできてしまったのである。もちろん原作は読んでいるが、台本はまた別の作りだから、先が完全には見えないままの出発。しかも、他の3人がどんなふうに作曲してくるかわからないままに自分のところを書くこともあるわけだから、かなりの冒険であるし楽しみでもある。どうなることやら、乞ご期待。時々は、このブログでも進行状況を報告していこうと思っている。

ちなみに、原作本は河島英昭氏の訳で晶文社から出ています。左サイドバー「話題になった本」で紹介しておきます。